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マダガスカルでカラヲステル

マダガスカルでのインターンブログ

ソフトパワー-信頼と発言力を獲得する-

 

街中でライチを見かけるようになった。このライチは驚く程おいしくて毎日ようにたくさん食べている。1キロで約40円。マンゴー、パパイヤなど美味しい果物が格安で食べられるのはマダガスカルの一つの魅力だろう。ただ、ライチが街中に出回ることは雨季に入ることを意味していて社長は浮かない顔をしていた。というのも、マダガスカルの雨季は毎日夕方になるとスコールの様に凄まじい勢いで雨が降る。道路はゴミで溢れているので、雨になると一気にそれらが排水溝になだれ込む。故に排水溝が詰まって排水機能を失い、道が川と化す。汚水がくるぶしまでしっかり浸かる。本当にカオスな状況が毎日発生するわけだ。

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毎週二回剣道をしている。以前にも書いたが、社長が剣道教室をマダガスカルで開いている。この地で初めて剣道をしかもマダガスカル語で教わるのは非常に不思議な気もするが楽しい。体を動かすこと・大声を出すこと・汗をかくこと、ストレスの発散が出来て有意義な時間を送っている。

 

“これまで剣道を通して精神鍛錬してなかったら今頃どうかなってますよ”

社長の日々の仕事は想像を絶するほどタフで、強靭な精神力無くして勤まらない仕事に見える。そんな仕事の息抜きや、仕事を忘れて没頭できることが社長にとっては剣道であり、なくてはならない存在になっている。ただ、社長にとって剣道が単なるスポーツに留まっていない。言わば剣道がひとつのツールとして役に立っている。剣道教室の生徒は学生ばかりではない。国を動かす官僚、社会的に極めて高い地位の人や警察幹部・幹部候補までもが生徒だ。剣道が人脈を広げ、友人としての関係性を作り上げる。果たしている役割は限りなく大きい。

 

ハーバード大学大学院ジョセフ・ナイは著書のなかでこう唱えた。

「ソフトパワーとは国家が軍事力や経済力に頼らず、その国の文化や価値観に対する理解、共感、支持を得ることにより、他国を無理やり従わせるのではなく、むしろ味方につけて国際社会からの信頼や発言力を獲得する力だ」

           ソフト・パワー 21世紀国際政治を制する見えざる力

ソフトパワーはスポーツにも宿っている。剣道という武道で僕はまじまじとその力を実感している。ビジネスパートナーが剣道の教え子だったり、困った時に相談する相手・助けてくれる相手が剣道の教え子だったりする。剣道を通じてお互いの心に生まれたソフトパワーが相互を繋いで一体感をもたらす。剣道という日本の武道が国の垣根を超え信頼や固い絆を獲得している。大学で専攻しているスポーツについて、ソフトパワーの観点から実際に学ぶ機会がここマダガスカルにあるとは思ってもみなかった。

 

“スポーツは言葉を越える”

よく言われる言葉であるが、スポーツの持つ力は偉大だ。

単なる競技としてではなく、ひとつのツールとして東京オリンピックがどのように私たちを繋げてくれるのか考えずにはいられなくなった。

 

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アタリマエの定義を探しに…